地図の右下、つまり南西に位置している。

巨大な国家が存在する地。

東部は比較的なだらかな平地が多い。

イセリーナという巨大な森によって、東西が二分されている

気候の変化に乏しく、住みやすい大陸である。

以前は争いが度々起こっていたが、現在は小康状態。







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神聖アガレス帝国

  • 概要

  • 神々からの神託を受ける役目を担う、アガレス氏族が築いたファルネース史上最も古い歴史を持つ国。かつて神々が会議を開くために集まったと言われる聖地に作られた。国号も首都にあたる聖都アガレス歴代の統治者も、ほとんどアガレスと呼ばれる。

    ケルトラウデ帝国とほぼ同等の領土を持ち、幅広く産業を行っているが、中でも北部沿岸の近海で捕れる大ダコ“ロディリアス”漁が名物。他に巡礼者や信心深い富豪、有力貴族などからの寄付が主な収入源となっている。

    また、ファルネース全土で信仰されているアガレス教の総本山だけあって、各氏族の神獣を祭る寺院などが多く存在し、世界中の氏族が集まる地である。政治家や軍人の大部分はアガレス氏族の神官が兼ねている。また、最高権力者として教団における最高位神官である“聖人”が国家元首を兼ねる。

    魔法時代末期、“純血主義”を掲げて台頭するケルトラウデ帝国に“賢聖人”イノク一二世は初めは反発するものの次第に懐柔され、果ては来訪者を抹殺しようとする“浄化思想主義”へと転向してしまう。危機感を募らせた教団内の良識派は次代の聖人候補たるイノク一二世の実娘マーリヤ・アガレスを代表としてイセリーナとヒーチャリア王国に派遣、同盟を締結させることに成功。さらには当時未知の勢力であったアトランテ大陸のアナトリア連合の助力もあり、ミディリア戦役において魔獣が成り代わっていたとされるイノク一二世を倒し、浄化思想主義派を異端として追放するという、デスティニーギアにおいて、もっとも歴史的な動きを見せたと言われている。

    それまでは血筋によって“聖人”を選抜していたが、この戦いの最中、始祖の直系に当たる血筋が一人のテロリストによって皆殺しにされたため、以後アガレス教団は聖人を枢機卿からなる選出機関を通して選ぶようになった。その初代にカオスが選ばれたり、また、ハーフが選ばれたということもあることから、選出には公正さを規した民主的なものであることが窺える。

  • 聖都アガレス

  • 街並みの中に、歴史的価値の高い数々の神殿が一体感を生み出している、ヴェリとはまた趣の異にする美しい市街地。地球のヴァチカン市国に雰囲気は良く似ている。

    住民のほぼ全てが敬虔なアガレス教徒であり、礼拝日には各氏族の神獣や始祖を祀った神殿に参拝する。この美しい街並みもミディリア戦役中に、一人のテロリストと神殿騎士団との戦いにより荒廃してしまったという歴史を持つが、新たな聖女の下で復興が成功し、今もまた美麗な街並みが佇んでいる。


    ケルトラウデ帝国

  • 概要

  • 魔法時代末期、野心溢れるバルトロメウスがケルト王国に即位する。彼は長きに渡る多民族による統治に不満を募らせ、特に来訪者を忌み嫌っていた。彼に同調する国民も少なくなく、ケルト氏族の誇りにこだわる“純血主義”が台頭していく。そんな中で、同じケルト氏族の国のラウデ王国に侵攻、同国王クリスティアン二世を処刑しラウデ王国を併合、これにより純血主義に拍車をかけた。バルトロメウスは“神獣王の代理人”、“ファルネースの主”、“皇帝”などと僭称し、これに伴い、国号も「ケルトラウデ帝国」へと改める。これが世界最大の国家の誕生であった。

    こうして、新たな国家“ケルトラウデ帝国”は肥大化したケルト氏族の食い扶持と新たなマナストーン鉱脈を探すため、周辺諸国へとたびたび苛烈な干渉を行うようになる。暴君バルトロメウスは“純血”の解釈をケルト氏族のみからファルン人全体と見なすように拡大。もともと時代の流れと共に氏族の垣根が消えてきていたので、バルトロメウスの定めた定義は帝国内においてはすんなりと受け入れられ、大規模な“来訪者狩り”を行い、運の良い来訪者は国外に追放され、運の悪い者は逮捕・投獄となり、最悪は処刑された。とりわけなんの能力もないハーフは、総じて強制収容所に隔離され、奴隷として売買されるか、強すぎるマナを発して人体に悪影響を及ぼすマナストーン鉱脈での強制労働に就かされた。

    こうしたことが世間的にも許されるはずもなく、良識派である神聖アガレス帝国との対立が進むが、内部からこれを懐柔、最終的には反来訪者を謳う“浄化思想主義”へと塗り替えてしまう。しかし、アガレスの反ケルトラウデ派はヒーチャリアやイセリーナに助けを求め、果ては今まで歴史の表舞台に現れなかったアトランテ大陸のアナトリア連合とも結びつき、ケルトラウデ帝国に戦線布告。ミディリア戦役で大敗を喫した帝国はついに帝都レナスへと侵入を許し、陥落。バルトロメウスはこの戦乱の最中、討ち取られる。


    以後は幽閉されていたクリスティアン三世による善政が行われ、三世の後もその血筋であるクリスティアンによって、ハーフやヒュマンも快く受け入れられる方針で国政は進んでいく。こうして、ケルトラウデにも平和が訪れた。

    しかしながら、根強い差別は残るもので、こういった差別の排除のために、ヒュマンやハーフを援助する組織「クオラ」を国を挙げて補助し、差別の排除に取り組んでいく。こういった姿勢が世界的にも評価され、以後、他の国から蔑まれることも無くなった。

  • レナス

  • 通称“帝都”。かつてはケルト王国の王都であった、現在のケルトラウデ帝国の首都である。イメージ的には、地球はフランスのレンヌに近い。

    魔法時代初期に、17氏族の統率者とされるケルト氏族が中心となってミディリア大陸南東部に興したのがケルト王国である。

    始祖ケルトがケルト王国建国以来、変わらず存在する古都であり帝国の未来を担う騎士を育てる士官学校や魔法学院が存在する他、ケルト氏族文化を象徴する美術館や博物館が多く存在し、美しい街並みは観光名所でもあったが、バルトロメウスが帝位に就いて以来要塞化が進み、往年の活気は見られなくなっている。バルトロメウスが没した後は要塞は残るが、往年の街並みに加わり新たな名所として長く残ることとなる。

    古くからマナストーンの大量採掘に成功しており、今なおマナストーンの流通を独占している。純血主義が昔から色濃く残るケルト王国であったが、それは今なおレナスにも残り続けている。

    クオラという来訪者のための福祉組織の本部があるが、彼らへの風当たりは未だ強い。今なお残っているのは、神聖アガレス帝国がその設立を援助したという歴史的背景があるからであろう。

  • ナンティス

  • 通称“旧王都”。魔法時代初期、ケルト王国の純血主義の過激さを嫌った離反派によってできたケルト氏族の国“ラウデ王国”の首都であったが、ケルトラウデ帝国に併合されてからは旧王都と呼ばれており、ケルトラウデ帝国の中では二番目に大きい都市。イメージとしては、フランスのナントに近い。

    賢王と呼ばれた初代国王は、差別意識に捕らわれることなく各種族の傑物を政治に招き入れ、ラウデ王国繁栄の礎を築いた。アガレス教の神殿や各ギルドの事務所が多く立ち並ぶため、地球で言うオフィス街に近い。

    こちらにはクオラのナンティス支部がある。あまり制限されていないためか、クオラのなかではもっとも活発に活動している支部である。


    イセリーナ

  • 概要

  • 剣の民であるノヴァラ氏族が住む樹海。ウォダが登場する以前は一集落に過ぎなかったが、邪竜エビル討伐後は世界に知らぬ者など居ない程の規模にまで成長した、国という形態を持たない集合体。現在は“剣の塔”に寄り添う「マイス集落」や、ミディス川に寄り添う「ラカン集落」を中心に数多くのノヴァラ氏族の集落が点在している。これらを総称して他国からは便宜的に「イセリーナ」と呼ばれる。

    集落に住む者は、もっぱら森に生息する魔獣を狩り、この森にしか存在しない薬草を採取して暮らしているが、国外への傭兵派遣とアガレス、ケルトラウデ領に隣接しているノヴァラの玄関口にして唯一の都市“ジュレメア”で年中開催されている“大剣闘”の興行が産業であり娯楽ともなっている。

  • 自治都市ジュレメア

  • ケルトラウデ帝国と神聖アガレス帝国との国境を接している、イセリーナ唯一にして最大の都。通称“ノヴァラの玄関”。イセリーナに属するかと思いきや、やや趣が違う。厳密にはイセリーナにも属さない完全な自治都市である。

    ノヴァラ氏族の代名詞とも言える傭兵派遣と、年中通して行われる“大剣闘”が主な産業である。

    元々は各国がノヴァラとの交渉の場。そして傭兵を振るいにかける訓練キャンプとして予算を投じた物が発展して現在に至る。そのため街のノヴァラ氏族は一線を退いた書記官以外住んでおらず、住人のほとんどが各氏族の商人や職人、大剣闘に参加する戦士である。大剣闘はノヴァラ氏族の戦士のみならず、世界中から腕に覚えのある戦士が集まるので、各国の軍事顧問や地方領主は、優秀な戦士を加えようと日々目を光らせている。武名を馳せようとする者にとっては、二つとない聖地である。

  • ラカン集落

  • ミディス川に寄り添うように作られた、イセリーナ最大の集落。ノヴァラ氏族が自分たちの合意を決める際は必ずすべての集落の長が集まり、このラカン集落で族長会議を行なう。

    歴史的には、始祖ノヴァラが交易の拠点として見込み、その発展を手助けするべく移住したという。そのまま彼の直系の子孫はここにとどまり、イセリーナの発展に尽力した。今なお、直系の血筋たるトーゴー家が代々その族長を務めている。

  • マイス集落

  • シュラ山にほど近い、ノヴァラ氏族の集落の一つ。イセリーナの中で、もっとも旧い歴史を持つ集落。

    ノヴァラ氏族は必ず、神獣が住んでいたとされる、シュラ山の山頂の「剣の塔」にて、成人の儀式“ゲンプク”を行なう。その入り口ともなるためマイス集落はすべてのノヴァラ氏族が必ず一度は訪れる場所である。

    始祖ノヴァラがこのマイス集落で生まれ、南のシュラ山にある剣の塔にて神託を受けて旅立ったとされている。始祖ノヴァラがラカン集落に移住したのも、この集落は自分が居なくても安泰だと判断したためであろう。

    始祖ノバラ以後、剣聖と名高いウォダが現れ、この集落に暮らし、その一生を終えたとされている。現在はそのウォダの直系の子孫であるレイヴナント家の者が族長を務めている。


    ヒーチャリア王国

  • 概要

  • 海の部族たるウチナー氏族が神話の時代の終焉とともに、エーギル島に成立。その後、歴史の流れと共にエーギル島からヒーチャリア王国となり、首都はアポロニクスとなる。

    祖先がヒュマンと縁のある者だったため、来訪者には至って好意的である。差別意識のなさはケルト王国と相反するものを持っていたが、平和を好む一族のため大規模な争いは、魔法時代の後期にケルトラウデ帝国が台頭するまでは起こらなかった。

    国土面積の小ささや農業生産の低さから、建国当初から交易国家として歩み始め、陸運はケルト王国に譲る代わりに、海運ではヒーチャリア王国が大きな勢力を築いた。陸のケルト、海のヒーチャリアと並び称され、魔法時代初期における経済体制を不動の物とした。中期には貿易の拠点としてミディリア大陸西部へ進出。イセリーナの森からも離れていたためにノヴァラ氏族さえも住んでいなかった、当時モンスターの集積地であったカルネージ地方の開拓に成功。こちらに海港都市ファーキルを築き、イセリーナを経由して神聖アガレス帝国などにも貿易を行うようになる。

    時代は流れ、ケルトラウデ帝国の純血主義が台頭し始める頃には、情勢を見るべく交易を自粛。鎖国に近い状態が訪れた。純血主義政策を起因とする政治対立は軍事的緊張へと発展していき、神聖アガレス帝国の大半が懐柔されてしまう頃に、アガレス良識派と接触、ついにヒーチャリアは蜂起する。アガレスの反ケルトラウデ派やイセリーナと協力し、ケルトラウデ帝国と開戦に至った。後にミディリア戦役と呼ばれる大規模な戦争である。

    やがて、アトランテ大陸と呼ばれた、これまで未知の存在だった勢力が出てきた頃に、ミディリア戦役に勝利。一時停滞していた商業活動もじきに回復し、アトランテとも友好な関係を築き上げた。アトランテが技術国として国際的地位を高める過程の第一歩は、ヒーチャリア王国の協力にあった。

  • アポロニクス

  • ヒーチャリアの首都。赤っぽい屋根瓦の建築物が目立ち、主に漁業などを生業にしている。釣りや素潜り、海に関することに関しては他の追従を許さないほどに長けており、海の幸となる料理も名産品である。

    服装は明るく染められた着物をきており、紅型とも呼ばれる特徴的なこの着物は世界的にも評価が高い。また、サンシェンと呼ばれる蛇の皮の三弦の楽器が有名で、また、舞踊なども伝わる。歌うことが好きで、穏やかでありながら明るい性格の一族である。あるヒュマンによれば「沖縄にそっくりだ」ということであるが、詳細は定かではない。

    穏やかな気性の一族であるため、のんびり暮らす者が多い。時間にルーズなのも、そのためであり、どこかほかの国とは違ったスローライフな時間が流れている。

  • ファーキル

  • ミディリア大陸にヒーチャリア王国が飛び地として建てた港町がファーキルである。

    分け隔てなく接するウチナー氏族は、どのような氏族であっても招き入れる。そのため、この街にはよりどりみどりの人種が集まっている。また、ミディリア大陸西から船出をするときの玄関口であるため、常に活気が溢れている。


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