南月島とは?

■南月島イメージ画


■南月島の案内図


中心に二つの山がそびえる。二つの山が仲良く並んでいることから、双子山とも呼ばれる。
向かって東、太平洋側にある大きな山を兄山と呼ぶ。向かって西、兄山とは反対の小さな山を弟山と呼ぶ。

兄山の山頂は神聖な場所とされているため、夜景が綺麗だが、観光客には紹介されない秘密のスポットである。
弟山のふもとには人魚神社がある。こちらは島の信仰の中心であり、古くから人魚のミイラを祀っている。
そして、二つの山の谷間に、ひっそりと佇む白い廃墟。元は病院だったが、島の者も近づかない場所である。

南月島データ

【島名】
 南月島(読み:みなみつきしま、モデル:諏訪之瀬島)
【人口】
 100人(リゾート化のため増加中)
【面積】
 10平方キロメートル
【位置】
 北緯30度、東経130度。鹿児島市の南方275キロに位置。
 鹿児島本港南埠頭からフェリーで10時間。
【気候】
 亜熱帯気候。観光シーズンは6から9月。5から6月は雨が多い。
【産業】
 畜産業と漁業が中心。トビウオが名産。乳牛、肉牛などの酪農。
【観光事業】
 近年、リゾート化した。
 ダイビングやクルージングが盛んである。
 島に伝わる行事である人魚祭りをメインに観光客を呼ぶ。
【行事】
 トビウオ料理や、地酒である月酒が美食家たちに認められている。
 近隣の島では八月踊りが一大行事だが、南月島では行なわない。その代わり南月島にしか無い行事「人魚祭り」がある。
 人魚祭りは、8月28日に行われる祭りである。午後六時頃から始まり十時頃に終り、夜店も多く出る。
 三線や太鼓を使ったり、皆で踊ったりと賑やかに過ごす。しかしメインは、ご神体である人魚のミイラの一般公開。
 かがり火を焚き、厳かな雰囲気の中で行なわれる人魚のお披露目。神秘的なひとときが、島を静かに包みこむ。

南月島の今

近年になって、島民たちの意見の一致でリゾート化が進んだ南月島。
昨年、巨大リゾートホテル“マーメイドブルー”がオープン。それに伴い、古くからある温泉を健康ランド富士へリニューアル。
リゾート施設の周りは観光施設やお土産屋が並び賑わっているが、昔からある商店街は目立った点のない普通のもの。
そんな、島人の生活の場と、観光客の遊びの場が混在しているのが現状。

なぜ、こういった中途半端な開発になったのか? それは、リゾート化を反対する老人たちがいたからである。
島の老人以外は、みんなリゾート化に賛成した。しかし、老人たちは変化を嫌い、平穏が乱れることを恐れた。
間を取った形が、今の状態である。

リゾート化した当初、人魚の公開はなくダイビングだけが盛んであった。
しかし、レジャーに力を入れ始めた途端、島に活気が溢れ始めた。
最初は頑なに拒否していた老人たちも、これには驚いた。やがて賛同する者も増え始め、ご神体の人魚の公開も決定した。
いまだに観光客を嫌う者もいるが、いずれ文句も無くなるだろう。南月島が一級リゾート地と呼ばれるようになる日も近い。
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