【四作品目】
高校生たちが公園で仲良く、アイマスクをして遊んでいた。よくよく見れば、遊んでいるわけではないらしい。あれは、ブラインドウォークである。
殊勝なことだ、と通りかかった青年は感心した。障がいを持つ、というのはとても大変なことである。青年は足を骨折していた間、「歩く」という行為のありがたみを理解した。そうして初めて、不自由な方の苦しみをほんの僅かでも理解することができた。
今度、ボランティアでもしてみようかな。そんなことを考えながら、青年は公園を横切った。その手には夕飯の食材が入っていた。そして、御飯の友と呼ばれるものも。
next story is... 『〜伝説のフリカケを求めて〜』